結婚を機に正社員から退き、家事・育児・仕事を両立するために、ずっとパートとして働いてきたのですが、40代になって徐々に子供の手が離れてきて
「もう少し長時間勤務のできる会社か正社員で働こうかな。」
と迷い始めた時がありました。
散々迷った挙げ句、最終的にはパート勤務として転職。
今は40代後半になり転職して数年経ちましたが、
「あの時パートを選んで本当に良かった!」
と心底思っています。
なぜ正社員を選ばず、パートにしたのか。
気になる方もいらっしゃると思いますので私の体験談を具体的にご紹介していきます。
この記事は、いま扶養範囲内で働いていて、正社員として転職しようか迷っている方、年の差婚の方向けの内容となります。
「すぐに収入UPが必要な方」や「ショートスリーパーの方」、忙しくてもそつなく家事をこなしてしまう「スーパーウーマンの方」には全く参考になりません。ゴメンナサイm(_ _)m
私が正社員になるメリットはあるのか
私がパートから正社員に転職しようか悩み始めたのは40代前半で、息子が高校生の頃。
子供の手が離れてきたので、まだ住宅ローンの返済もあるし「頑張ってもっと働こうかな」と考え始めました。
その時に、自分が正社員になって「本当に家族のためになるのか」と迷ったのが、次の3つについてです。
- 勤務時間が長くなっても、家事と仕事の両立ができるのか
- 50代以降も体力的に続けていけるのか
- 今より本当に家庭の手取りが増えるのか
この3点。1つずつ説明していきますね。
1.正社員になって家事と仕事の両立ができるのか
我が家は夫の勤務時間が変則的で、多くのご家庭と同じく家事は私がメインとなります。
そのため、転職を考える際に
家事と仕事が両立できるかどうか
は私にとっては重要なことでした。
なんでもこなしてしまうスーパーウーマンの方もいらっしゃいますが、私はそこまでの器用さはなく、ごく普通の母親。
ショートスリーパーでもないので、
睡眠時間も7~8時間ほど確保しないと仕事中に頭の回転が悪くなる
仕事でも家事でもやらなければならないことが急に増えると、頭がフル回転してサクサクこなせる時もあるけれど、
オーバーワークになってプチパニックになることもある
と自分でもわかっています。
要は、私のキャパが小さいからだと思います。(^_^;)
実際に転職をしようか悩んでいた40代前半の頃は、まだ朝早くにお弁当を作ったり、駅までの送迎が必要な時期だったのですが
- 残業続きで正社員並みの帰宅時間
- 残業して帰宅後の家事も自分が行い、夫は仕事のみ
- 睡眠が5時間弱
の日々が1ヶ月ほど続いていた状態で、案の定
- 頭痛やめまいが頻繁におこり、病院へ行ったら頭痛薬の飲み過ぎだと医者に怒られる
- 通勤中の車で急に眠気に襲われ居眠り運転で事故を起こしそうになる
など他にも色々と大変な思いをしました。 (^_^;)
今どきの若いご主人は、料理を作ってくれたり、子育てをしてくれたりと積極的に家事に参加していることが多いようで。(いいなぁ~!)
私の夫は年が離れていて、あと数年で定年を迎えます。
そのため、どちらかといえば家事に対する考え方は「男は仕事で女は家庭を守る」という昔の考えの昭和男。
勤務時間も変則的で家事をしてほしい時間にいないのもありますが、たとえ私が遅くに帰宅しても、夫が先に帰宅したから料理を作るなどは全く期待できず…。
もし、パートで「1日5時間・平日5日間勤務」から、正社員として「1日8時間・平日5日間勤務」に変えた場合、自分の生活状況がどう変わるのかシミュレーションしてみました。
犬のトイレ掃除世話・お弁当作り・朝食作り
息子を電車の駅まで車で送る
犬の世話・食事・食器洗い・洗濯干し・部屋掃除・身支度など一通り終える
ゴミ出しして出勤
仕事に集中
- 犬のトイレ掃除世話
- 洗濯物の取り込み
- 着替え
- お風呂洗いなど終える
- 夕食作り開始
- (帰りに買い物に行く日はさらに遅れる)
- (パート勤務時は、19時頃には料理が完成)
- 翌日のお弁当一部準備
- 一人だけ先に食べて自分のお弁当箱や食器を片付ける
息子を電車の駅まで車で迎えに行く
- 犬のトイレ掃除世話
- 息子の食事準備
- 食器洗い&片付け
- 夫の食事準備
- 食器洗い&片付け
- 他やり残したことを終える
- 入浴
- 犬のトイレ掃除世話
布団へ
朝の時間は、パートでも正社員でも同じ状況ですが、私の場合は帰宅後に全く時間的余裕がなくなり「毎日ただタスクをこなして爆睡」となりそう(泣)
(何でもそつなくこなされるスーパーウーマンの方が羨ましい…)
子供が生まれる前の夫婦2人アパート暮らしの頃は9時から18時勤務で普通に毎日家事と仕事を両立していましたが、40代前半の転職を考え始めた頃は、夫婦2人の頃と生活が全く違っていました。
- 私自身も20代でパワーもあったが40代前半になり疲れやすくなった
- アパートに夫婦2人だけだったが一軒家に変わった
- 家族が増え、洗濯物・料理・食器洗い・部屋掃除の量が増えた
- 犬を飼ったので、トイレ掃除や世話が増えた
- 子供の通学時間に合わせてお弁当作りが必要になった
- 電車の駅まで距離があり、朝は早く夜は遅いため子供の送迎が必要になった
- 田舎なので町内役員の仕事が毎年のように回ってきて、資料作りや集まりなどの用事が増えた
- 夫が転職し、帰宅時間が不規則になって、食事の準備や片付けが一度で終わらなくなった
- 家族の介護が現実味を帯びる年齢になった
など転職を考えるようになった40代前半は、やることがかなり増えた状態。
どう考えても夫婦2人の時はラクすぎでしたね。
果たして自分は毎日この状態をこなしていけるのか、しばらく本当に悩みました。
2.50代以降も体力的に続けていけるのか
正社員として転職をしようか悩み始めたのが40代前半。
世間では転職するなら最後のチャンスとよく言われていますよね。
私も
「次の職場が定年まで勤める最後の勤務場所になるかもしれない」
と考えていました。
正社員として働くということは、勤務時間が長くなるため、短い時間の中で様々な家事をこなしていく必要が出てきますが、そこが悩みどころです。
ちょうど転職を考え始めた頃、なんだか自分の体調がすぐれない日が増えてきたことに気が付きました。
そう。いわゆる更年期症状の始まりです。
自分の母親の更年期を見てきたので、ついに来た!と…。
40代になったからといって、全ての方に症状があらわれるわけでもなく、全く平気な方もいらっしゃいます。
そのため、同じ職場にそのような元気な方がいらっしゃると自分ではどうにもコントロールができない更年期の辛さを全く理解していただけないため、サボっていると勘違いされることもあり、つらい時期を過ごされている方もいるのではないでしょうか。
家事と仕事の両立だけでなく、
「果たして自分はこの体調で正社員としてバリバリ働いていけるのだろうか」
とさらに考えるようになりました。
3.本当にパートより手取りが増えるのか
正社員として転職をしようか悩み始めた40代前半に、ちょうど転職をして正社員になり、子供も同じ年齢を持つ友人に会う機会があり、
- 転職後の仕事
- 家事と仕事の両立状況
- ご主人、子供さんの家事への参加状況など
色々と正社員の現実を教えてもらうことができました。
友人はパートから正社員になったことで
手取りは確かに増えるけれど、金銭面で逆に出費が増え、時間の余裕がなくなってしまった。
「何のために転職したのか」と考える時がある
と言っていました。
具体的には、正社員になると帰宅時間が遅くなるため、
- 食事を作るのが億劫に
- 受験勉強で大変なのに、娘に家事の負担を増やしてしまった
- 料理時間短縮のために帰りに惣菜を買うようになり、食費が以前より増えた
- 日頃の片付けができなくなり、家の中が汚くなった
- 週末にまとめてやり残しの家事をこなすように
- 結局週末の休みが休みではなくなってしまった
とのこと。
また、
心の余裕がなくなってしまい、家族にイライラをぶつけてしまう時もある
とも言っていました。
私の収入が増えるのはいいことだけれど、家全体で見た場合、
「本当に勤務時間に見合うほど夫婦合計の手取りが増えるのか、精神的にも楽になるのか」
疑問に思うように。
以下、私が正社員になった場合のメリット・デメリットの予想を書き出してみました。
- 見た目の世帯年収は増える
- 妻の年金が増える
- 住宅ローンの返済が早く終われる可能性がある
- 帰宅後すぐに食べられるよう惣菜購入が増え、食費が増える
- 家事の分担ができそうにないので、私の負担がさらに増加し、イライラがMAXになる
- 夫の扶養から外れ、自分で厚生年金保険料などを払う必要が出てくる
- 扶養控除がなくなり、税金が増えて夫の手取りが減る
- 夫の家族手当がカットされる
- 夫婦の年齢が離れているので、私の厚生年金加入年数が増えることにより、夫が65歳になってからもらえるはずだった加給年金がもらえなくなる
など時間やお金、精神面などのトータルで考えると年齢差もある我が家の場合は、マイナス面が目立ちました。
(夫が9歳年上)
やっぱり私は正社員ではなくパートにしよう!
子供の手が離れ、正社員になろうかと悩み始めましたが、結局はパートとして働く道を選びました。
今は求人サイトや雑誌が充実していていますが、私の場合は、色々な店舗に無料で置いてある月曜日更新の「タウンワーク(週刊)」という求人雑誌を自宅に持ち帰り、転職先を探しました。
今は短時間正社員制度を取り入れている企業もあるようですが、なかなか近所に都合よく見つかりませんでした。
最終的にパートを選んだ理由としては、
- 自分にとって正社員として働きながら家事等も両立していくのは、精神的にも体力的にも難しい
- 子育て・家事・仕事とこれまで家族のために時間を使ってきたので、そろそろ自己投資の時間を確保したい
- 年老いた親の入院を経験し、いずれやってくる介護時などに備えて、頭が働く今のうちに、会社に依存せず自宅でも出来る仕事のスキルを身につけたい
この3つですね。
特に我が家の場合は夫との年齢が離れており、他のご家庭より年金生活に入る時期が早いので、年金不足分を補える程度の金額を、
会社に依存しない働き方で確保できる自分になりたい
と思い、そのためには、
スキルを身につけるための自己投資の時間を確保できるパート勤めが今の自分に一番合っている
と考え、転職時にパートを選びました。
※参考記事>>>「40代パート主婦が事務員として転職!面接担当者に聞いた採用基準とは?」
40代以降の転職は将来の方向性を見据えて考える
私と同じように子供の手が離れ、転職を考えている方もいらっしゃいますよね。
40代になりパートから正社員に転職しようか迷ったときには、少し先の自分の姿も視野に入れて考えてみると、自分の進むべき道が見えてくるかもしれませんね。
私の場合はパート勤務をしつつ、
- 子育ても卒業なので、自己投資の時間を確保したい
- 会社に依存しない働き方を模索する時間を確保したい
という思いが強かったので、通勤距離が短くなり、時間の融通がきく会社にパートとして転職しました。
既に何かスキルを持っていて、それを生かしてバリバリ働き、家計トータルの収入が確実にUPし、仕事と家事の両立が上手くいくのであれば、正社員もありだと思います。
私の場合は、とても正社員として働きながら仕事と家事を両立できるキャパがなかったのでやめましたが、運良く転職先が副業のスキルも身につく仕事内容だったので、パートとしての転職は大正解でした。
他にも勤務時間が長くなる場合の転職時に気を付けたいこととして、家事の分担をしてくれる人が自分以外にいるかどうかも大事なポイントですよね。
収入が上がっても、時間的余裕がなくなり、家族との時間が激減して、家庭崩壊になっては正社員を選んだ意味がなくなってしまいますので。
どの道を選ぶかは人それぞれですが、私の考えは、これまで家族のためにずっと頑張ってきたのですから、これからは、
将来お一人様になった時に今の会社だけに依存せず生きていく力を身につけるため、自分時間を確保しつつ、自己投資などで自分自身も大切にしていく時期
なのではないかと思っています。
この記事が、少しでもどなたかのお役に立てれば幸いです。