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田舎に家を建てると後悔する!?長年暮らして良かった点・悪かった点とは?

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都会の喧騒の中で暮らしていると田舎暮らしに憧れる人も多いですよね。

  • もっと広い場所に大きな家を建てたい
  • 自然の中でのんびりと毎日を過ごして癒やされたい
  • 空気のきれいな場所で老後を過ごしたい

そう思う気持ちはとても良くわかります。

私が今の田舎に家を建てたときは、まだ20代で夫も30代後半。

何かあっても車ですぐに移動でき、お互い元気で力もあり、広い庭で子供ものびのびと成長。

ただ、長年暮らしてお互いに歳を取り、夫が定年近くになった頃から、考えが変わってきました。

若くて元気なうちは気にならなかった田舎暮らしの厳しい現実が見えてきたのです。

我が家が田舎に家を建てて、実際に20年以上暮らしてわかった「良かった点・後悔している点」を具体的にご紹介していきますので、これから田舎の土地を買って家を建てようと考えている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

目次

なぜ田舎の土地に家を建てたのか

我が家の場合は、夫が土地持ち農家の次男坊で結婚前から家を建てる場所が決まっていました。

家を建てようと思った当時、私はまだ20代で若かったので、その土地に家を建てなくてはいけないと思い込み、結婚当初はお金を貯めるために安いアパートで質素に生活。

頑張って家の頭金を貯めてから、何も疑問に思わず決められた田舎の土地に家を建てました。

今思うと、「絶対にその土地に家を建てなければいけない」というわけではなく、別に他の土地を選んでも良かったわけですよね。

マンションでも良かったわけですし。

過去の自分に今の知識を伝えたい…(泣)

田舎の土地に家を建てて良かったところ

田舎道a W800
写真ACより

我が家は子供がまだ1歳の頃に

「保育園に入れる前に引っ越しをしておいたほうが、子供もお友達が変わらなくてすむから」

と思い、田舎の土地に家を建て引っ越しをしました。

当時はアパートよりも広い家で暮らせることが嬉しくて大満足!

約20年間の暮らしを振り返って、田舎の土地に家を建てて良かった点は

  • 自然が豊かなので、のびのびと過ごすことができる
  • 車が少ないので空気が綺麗
  • 野菜などの物価が安い
  • 土地の税金が安い
  • 星がきれいに見える
  • 夜は静かでよく眠れる

が挙げられます。順番にもう少し詳しくお伝えします。

1)子供が小さい頃は自然が豊かなので、のびのびと過ごすことができる

田舎では、都会に住んでいると家の周りではなかなか見ることのできない動物と出会います。

例えば、キジやキツネ、タヌキに白鷺など

初めて家の横の畑でキジを見た時には心底驚きました!

子供は大喜びでしたが…(^_^;)

また、周りに自然が多いため

  • 学校行事でお米づくりに挑戦できたり
  • 畑にじゃがいもを植えて育てる体験などもできたり

したので子供は楽しかったようです。

余談ですが、子供の人数が少ないので、学級委員にも選ばれやすいです(^^)

2)車が少ないので空気が綺麗

青空イメージa W800
写真ACより

田舎はやはり空気が違いますね。

以前は街なかで暮らしていたので、よくわかります。

土地の広さに対して車の台数が少ないので、排気ガスが少なく、空気が澄んでいます。

ただし、野焼きをされる場所があると、風向きによっては家の中に煙が入ってきて、家中煙臭くなります^^;

息子が東京へ修学旅行に行った際、街なかの空気が黄色く淀んでいるのが目に見えてわかったそうで、驚いて帰ってきました。

3)都会よりも物価が安い

キャベツ畑W800a
写真ACより

私が暮らしている田舎は地元で作った野菜が食品売り場にあるので、都会よりも野菜は安く買えますね。

場合によっては、頂くことも多く、野菜を買わずに済むことも。

畑の一角に無人の野菜売り場が設置してあり、

  • 横においてあるお金入れに自分でお金を入れて、置いてある野菜を購入する

という都会では考えられない光景もみられます。(笑)

4)土地の税金が安い

固定資産税イメージW800a

我が家が田舎の市街化調整区域の土地であることも大きいのですが、固定資産税はかなり安いほうだと思います。

100坪以上ありますが、年間の土地だけの固定資産税は3万円くらい。

都会では考えられない金額だと思います。

これから土地を購入する方へ

これから土地を購入予定の方には、市街化調整区域は土地の価値が低く、将来資産価値があまり見込めないので、私はおすすめできません

5)星がきれいに見える

田舎の土地 星空a W800

田舎はお店が少ないため、夜になると場所によっては街灯も少ないので、三大流星群の時期には流れ星も見ることができます

ただ最近、家の周りにアパートや会社ができ防犯灯が点いているので、少し見づらくなってしまいました。

6)夜は静かでよく眠れる

田舎の田んぼW800a
写真ACより

田舎は周りが田畑や住宅が多いので人や車もあまり通らず、大きな道路もないので、騒音には悩まされることなく静かな夜を過ごすことができています。

ただ、田んぼの横に家がある方はカエルや虫の鳴き声がうるさいと言っています。(^_^;)

田舎の土地に家を建てて後悔していること

田舎の土地 電車a W800
写真ACより

子供が小さいうちは、親自身もまだ若く体も元気なので全く気にならなかったのですが、年が経つにつれ、老後のことを考えるようになると、田舎に家を建てて後悔する面も出てきました。

主な理由は

  • お店が遠い
  • 交通の便が悪い
  • 求人が少ない
  • 通学時間と交通費がかかる
  • 町内会費が高い
  • 町内の行事が多い
  • 町内役員が頻繁に回ってくる
  • 大きな病院がない

などが挙げられます。メリットより多いですね(汗)

私にとってのデメリットであって、あなたにとってはメリットの部分もあるかもしれませんので、そこはご自身でメリットに変えてご覧くださいね♪

それぞれもう少し詳細をお伝えします。

1)お店が遠い

ショッピングモール駐車場W800a
写真ACより

コンビニや小さな店舗はありますが、洋服などは近所で購入することができません。

いつも大型ショッピングモールへ車で買い物に行っています。

今はネットショッピングがあるから大丈夫と思われるかもしれませんが、

  • 年をとってパスワードやIDを記憶していられるのか
  • クレジットカードなどのネット関係の管理が続けられるのか

を考えると、自分の親を見ているとなかなか難しそうです

歳を重ねるに連れて、近所に衣料品店・日用品店・食料品店がせめて自転車で行ける距離にあったほうが良いと感じるようになりました。

※2021年12月23日追記:
ようやく近所に食料品・日用品も少し販売している「ドラッグストア」ができました!
歩いていける距離なのでとても助かっています♪
あとは、衣料品店ができると助かるなぁ。

2)交通の便が悪いため、車が必須

自動車保険a W800
写真ACより

田舎に暮らすと交通の便が悪く車購入が必須となります。

これは切実な悩みですね。

都会ではカーシェアリングサービスやバス・電車がありますが、田舎はなかなかそのような便利なサービスや公共交通機関がないのが現実です。

バスはありますが、通学や通勤時間に全く合わず、3時間おきにしかバスが来ないため、息子は最寄り(徒歩50分位)の電車の駅まで、毎日自転車を利用していました。

以前は夫婦それぞれが車で通勤していましたが、車は本当に維持費がかかります

2020年にコロナ感染が拡大し始めた頃に、

ころゆり

またリーマンショック時のような不景気がやって来る!

と危機感を抱いたため、節約のために車を1台売り、夫は会社が近いので原付き通勤に変えてもらいました。

今思えば、当時の決断は正しかったですね。

予想通り不景気の影響を受け、夫の給料が激減しました。(泣)

実際どのくらい維持費が減ったのかは下記記事にてご紹介していますので、車を売ろうか迷っている方は、よければあわせてご覧くださいね。

※参考記事

>>「定年前に車2台から車と原付きに!維持費を減らして生活費を削減!」

3)求人が少ない

募集イメージa W800
写真ACより

田舎なので仕事は農業とのイメージがあるかもしれませんが、今は兼業農家の方が多いです。

田舎なので企業が少なく必然的に求人も少なくなります。

また、高齢者も働かないと生活が成り立たないため、退職する人も少なくなり、新規募集は少ないのが現状です。

そのため、若い人は少し離れた街なかまで車や電車で通勤したり、実家から出て行く人が多く、一度実家を出て都会の便利さを知ると、ほとんどの子供は実家に戻ることがないため、ますます若者がいなくなっていくという悪循環が続いています。

求人問題とは別ですが、私の町内では子供が就職後に戻ってこないため、跡継ぎがいないご家庭が多くなってしまい、最近町内役員を決めるときなど、色々と問題になってきています。

4)高校以降、通学時間と交通費がかかる

教室イメージa W800
写真ACより

我が家の息子は中学校までは義務教育なので近かったのですが、高校以降は電車に乗って少し離れた学校へ通学

ただ田舎なので普通電車しか止まらず、目的の学校まで毎日通学時間が片道1時間半以上

交通費も学割が効くとはいえ、痛い出費でした!

高校時代は毎日のように補習があり、朝は早く、夜は遅くなってしまうため、駅までのバスもないので親が毎日送迎

さらにお弁当が必要なので、常に早起き。毎日本当に時間との戦いという感じで、親子でかなり疲れました…。

一番通学時間が早かった時期は、パート先の街なかのお母さんと比べて起きる時間に2時間ほど差がある時期もあり、早起きが苦手な私にとってはかなり大変でしたね。(泣)

また大学になると更に遠くなり、通学に片道2時間以上かかったり、一人暮らしをする子が増えてくるので、地元に大学がある地域と比べて、田舎暮しは教育費としての出費がかなり増えるのがネックですね。

5)町内会費が高い

年会費イメージa W800
写真ACより

結婚当初は交通の便が良く、今より少し街なかにあるアパート暮らしだったので、町内会費は1年で2,500円でした。

ところが、田舎に引っ越してくると

  • 町内入りするだけで15万円
  • 年会費は1年で12,000円

高すぎる…。

ちなみにとなりの校区は、町内入りだけで35万円も必要だそうです!

地域によって異なるので、土地選びの際は町内会費などにも注意してくださいね。

6)町内の行事が多い

町内まつりイメージa W800
写真ACより

これは住む場所で大きく変わってきますが、その町内に大きめの神社があったり、お祭りがある地域の場合、まず間違いなく町内会に関わってくる行事の回数が多いと思います。

我が家も大きめの神社が少し離れたところにあるのですが、その神社絡みの役員(大役)に当たった時は、本当に大変!

  • 毎月の神社掃除
  • 祭事がある度に町内あての回覧板作成
  • 年に何度かある祭事当日用の様々な準備
  • お金の管理など

があり、毎年「祭事日が固定」されているため、仕事がある平日であろうと関係なく実施

定年後の方は仕事がなくなった分、町内役員にあたっても時間があるため、それほど苦ではない方もいらっしゃいましたが、我が家の場合は共働きで子供もまだ小さかったため、夫が出席できない平日の祭事日には私が仕事を休んで出席

体力的にも精神的にもとてもきつかった!

数年前、神社絡みの大役が回ってきて、しかもその役員の中の大役が当たったので本当に大変でした。(TT)

【追記】
2022年の3月にやっと神社絡みの大役が終わりました。
コロナ禍での2年間、「一般の平役員は参加なし」となった行事でも、「大役の人だけ」で行事継続。
祭事のお供物準備や金銭管理、資料作りも多く、本当に疲れました。

町内の行事ごとが好きな方であれば問題ないのかもしれませんが、私は苦手な方なので、田舎の土地を選ばれる際には、町内の行事がどの程度の規模なのかを事前に把握し、自分たちの暮らしに支障が出ないかも確認したほうがいいですよ~。

7)町内役員を頻繁にやらなくてはいけない

町内会イメージa W800
写真ACより

町内の人数が多い地域は、大きな役員は昔からの権力のある方が進んで受けてくださったりするので、大役は担当しないまま暮らしていけるところもありますよね。

我が家の地域は人数が少ないため全世帯が一通り大役までやらざるを得ない状況

定年後に大役が回ってくるのであれば、まだ時間が取れるのですが、定年前であろうとまだ担当したことのない家庭へ強制的に順番が回ってきます。

大役になると、平日に役所や金融窓口(15時まで)への手続きなどで仕事を早退する必要が出てきます。

私はまだ勤務先の理解が得られたので、なんとか町内の大役もこなせましたが、近所の共働きの方で、仕事先から苦情を言われ、結局「退職」するはめになった方もみえました。

町内の役を引き受けた為に家計の年収が減ってしまうなんて、正直これは辛すぎます!

土地選びの時点で町内役員の回り具合まで確認することは、なかなか難しいかもしれませんが、可能な限りその土地に住んでいらっしゃる方にお話を聞いてみることをおすすめします。

【追記】
7年ほど町内役員が続きましたが、やっと当番を休める年が回ってきました。ただ、世帯が少ないのでまた数年後に大役が回ってくる予定です。トホホ……。

8)大きな病院がない

病院受付イメージa W800
写真ACより

個人病院はありますが、入院ともなると少し離れた場所になり、家族が万が一入院した場合、車で行くしかない状況。

夫と歳が離れているため、私が65歳を超えた頃には夫は後期高齢者に。おそらく入院する時期もあるはずです。

できればもう少し

  • 入院施設のある病院が近い場所
  • もしくは、公共交通機関で病院に行ける場所

で暮らしたいのが本音です。

※関連記事
>>「【土地選び後悔!】長年暮らしてわかった家を建てる場所の選び方」

余談:田舎に限らず、土地選びの際は、過去の災害にも注意!

水害イメージa W800
写真ACより

我が家の場合は、主人の親の土地に家を建てることが結婚前から決まっていたということもあり、当時は選択の余地がありませんでしたが、これから土地を探される方にお伝えしたいことがあります。それは、

その土地が過去に災害地域になっていなかったか?

という点です。

特に、ハザードマップの確認は重要ですね。

我が家の土地は過去に大雨が降った際、

腰まで浸水し、車も駄目になり、自衛隊のボートが救出に来たことがある

と聞きました。

そのため、家を建てる際に地盤改良の時点で家を建てる部分のみ、

  • 道路からの高さを通常よりも1m程高い位置

建ててもらいました。

家を建ててから約20年ほどになりますが、今の所大雨で家が浸水した経験はありません。

ただ、ここ数年短時間に大雨が降る回数が増えたので、家の前に水が溜まりだし、道路が川になっていることがしばしばあります

その時はご近所の方にお願いして、毎回車を自宅前の駐車場から少し土地が高くなっている場所へ駐車させてもらっています。

そのため、土地探しの際は、田舎で川も近くにないから大丈夫!と安易に考えず、その土地のハザードマップの確認もしてくださいね。

国土交通省「ハザードマップポータルサイト」

田舎の土地に家を建てるときは、憧れだけで立てると後悔するかも

長年田舎に暮らしてメリットとデメリットの両方を経験し思ったことは、夫婦ともに元気なうちは自然豊かな田舎でのびのびと生活していても気にならないけれど、車を所有でき、運転ができることが必須条件になるため、思ったより出費が多くなりがち

せっかく物価が安い地域に家を建てたとしても、車の維持費や教育費まで考えると、逆に生活維持費が都会よりも高くなる可能性も。

また我が家のように夫と年齢が離れていると、妻である私が一人で老後を過ごす期間が長くなる確率が高くなります。

そのため、

  • もう少し交通の便が良く
  • 病院やお店等生活必需品が車を使わなくても購入できる地域
  • 浸水被害のない地域

に引っ越したほうがいいのではないかと最近は真剣に考えるようになってきました。

これから土地探しをされる場合、今だけのことではなく、いずれ車がなくても不自由なく生活できる程度の田舎を選ばれる方が、いいかもしれませんね。

この記事がこれから土地探し・家探しをする方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

今回は我が家の暮らしている田舎の土地についてご紹介しましたが、田舎の土地に限らず、土地を選ぶ際に、更に注意しておくべき点を実体験からご紹介した「【土地選び後悔!】長年暮らしてわかった家を建てる場所の選び方」という記事もあります。

土地選びで後悔する方が少しでも減ることを心から願っていますので、土地を購入される前にぜひご覧いただければ幸いです

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